当院の入れ歯治療

当院の院長は歯科医師になって以来30年以上（※）にわたり、入れ歯治療の経験を重ねてきました。医院のある土地柄ゆえ、ご高齢の患者さまが多いこともあり、入れ歯治療が必要な患者さまの診療経験も豊富です。

院長は、部分入れ歯から総入れ歯まで、これまでさまざまな入れ歯作りに携わってきました。その中で、噛みやすく痛みが出にくい、また外れにくい入れ歯製作の技術を習得。それだけ経験を重ねると、「お口がこのような状態の時には、こうした対処をすれば噛みやすい入れ歯ができる」といったセオリーが見えてきます。入れ歯治療の「勘どころ」がわかるようになるのです。

実は入れ歯治療は、結果の良し悪しに対して、最も「経験」が影響する分野だと言えます。入れ歯治療が苦手な若い歯科医師が多いのはそのためです。

豊富な経験と技術力によって、噛みやすく痛みが出にくい、なおかつ外れにくい入れ歯をお作りできます。入れ歯のお悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。

※2024年現在

入れ歯でうまく噛めない時、その原因の多くは「噛み合わせの位置が合っていない」ことにあります。最も噛みやすいのは「天然の歯があった頃の噛み合わせの位置」ですが、入れ歯ではこの再現が難しいのです。

噛み合わせの再現には高度な技術が必要であり、まず日常生活で発生するお口の動きを正確に把握しなくてはなりません。例えば、以下のようなポイントが挙げられます。

こういったデータを集めて分析することで、当院では「天然の歯があった頃の噛み合わせの位置」を再現し、痛くない・外れない・噛める入れ歯の完成を目指しています。

入れ歯が合わないもう一つの原因は、入れ歯と歯ぐきの間にすき間があることです。入れ歯は吸盤と同じしくみで歯ぐきに吸着するため、すき間があると吸盤と同様に吸着できず、ガタついたり外れたりするのです。

では、すき間ができないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。そこで重要になるのは、お口の型どりを精密に行うことです。

私どもは症例に応じ、型どり材にシリコン製の素材を使用しています。シリコンは変形が少なく、歯や歯ぐきの細かな形を再現しやすいのが特徴です。お口の状況に合わせて、複数の材料を併用したり使い分けたりすることで、精密な型どりを実現。そうして、ぴったりとすき間のない入れ歯作りを心がけているのです。

精密な型どりや噛み合わせの分析をするには、どうしても手間や時間がかかります。それでも当院がこれらにこだわるのは、入れ歯の噛みやすさ、外れにくさといった点において、患者さまに喜んでいただきたいと考えるからです。精密な型どりを実現し、自然な装着感の噛みやすい入れ歯をお作りします。

歯科治療で使用する入れ歯や歯の詰め物・被せ物は、歯科技工所で歯科技工士と呼ばれる専門家が製作します。技工所にはそれぞれ得意分野があり、入れ歯が得意なところもあれば、詰め物・被せ物が得意である技工所もあるものです。

つまり入れ歯の質は、技工所の得意分野や技術力に大きく左右されると言えます。そのため入れ歯を製作するなら、当然入れ歯を得意とする技工所に依頼したほうが良いのは言うまでもありません。

入れ歯製作において、当院では入れ歯の種類ごとに3つの歯科技工所を選び分けて依頼しています。各種の入れ歯にそれぞれ特化した経験を豊富に持つ技工所が製作しますので、より精度の高い入れ歯のご提供が可能です。

歯科技工士は、歯科医師と並ぶ入れ歯の専門家です。そこで確かな技術力を持つ歯科技工所と提携することによって、私どもは患者さま一人ひとりのお口に合った入れ歯作りを追求しています。

実際、自費の入れ歯製作に対し、歯科技工士がかける作業時間は150時間にも及びます。それに対し保険の入れ歯は、一般的に5時間程度。約30倍もの時間をかけて入れ歯を作っています。「神は細部に宿る」の言葉通り、技工士は常に手間を惜しむことなく、こだわり抜いて完成度を高めているのです。